クレーン製造から客先への引き渡しまで

~ 引き渡したときに客先と共に笑顔になるものを作りたい。

 クレーンの製造とは客先の仕様を形にしていくことです

 製作に使われる板材はレーザー切りもしくはシャーリング切断したものを、形鋼は切断機で寸法切りしたものを使い、形状と寸法に間違いがないように、製作図面と品物を何度も照らし合わせながら正確に形にしていきます。

 走行サドルの製作は溶接組立が完了したフレームに、車輪を組付けるための軸穴と、走行モーターを取付けるためのベース穴の穴開けを機械加工で行います。

 穴開け後は仕上げ面が錆びないように黄ニスを塗り部品の組付けまで保護しています。

 機械加工のときに通り芯にケガキを入れることで、製造時の組立が正確に行えるようにしています。

 ボックス形ガーダーに使う板材は、母材から正確にキャンバーを付けてレーザー切りされたものを仕入れています。

 入荷した板材は組み合わせ寸法の照合を行い、間違いがないかを調べたのち継目加工に入ります。

繋ぎ合わされた板材に中板を入れてボックス形状に組立てていきます。

 組立てたガーダーはキャンバーと曲がりの実測を行って、計画した工作寸法になっているかを調べます。

 ガーダーが出来上がりましたら指定したレールのスパンに、クレーン本体の仮組立を行います。

仮組をした本体に歩道と手摺を取付けます。

 横行レールの取付けは水糸による直線芯だしを行って、実際に使用するホイストをレールの上に載せて、ホイストの移動を行いながらレールと車輪の間に隙間が出来ないように、接地面の調整しながら固定していきます。

 走行車輪はレールのサイズ、クレーンが走る速度に合わせて自社で製作しています。素材を旋盤で車輪や歯車へと削り出していきます。

 出来上がった車輪や軸は錆びが発生しないように、錆び止めまたは仕上げ塗装を行って組付けまで保管します。

 クレーン本体の仮組立が完了したら走行サドルに車輪を組付けていきます。

 つづいて、小歯車の組付けが完了した走行モーターを走行サドルに仮組付けをして、車輪の歯車との噛み合いに間違いがないかを確認します。

 仮組立をしたクレーン本体に電気配線をしていきます。

 取付けた制御盤、仮に取り付けた走行モーター、ホイストに電気配線していきます。

 ホイストへの機内配線は両端の横行ストッパー一杯までホイストを移動させて、キャップタイヤの長さを決めるのと、給電金具が走行サドルに当たらないことを確認します。

 クレーンの製作が完成に近づいてきたら塗装作業に入ります。

 鋼材に付いているホコリや油を取り除いてから
錆止めと仕上げの塗装を行っていきます。

 塗装が完了したら社銘板を貼り付けて出来上がりです。

これで出荷の準備ができました。

トレーラーに積み込んで客先に運びます

 クレーンを設置現場に運び込んで上架していきます。

このクレーンには安全対策のための脱落防止を取付けました

これで安心して客先もクレーンが使えるようになったので引き渡して完了です。

 上架工事も無事に終わり官庁検査を受検して使用許可をもらいました。